これから投資を始めようと思っているけど、何から始めたらよいかわからない方にオススメの本を3冊ご紹介します。ここで紹介する3冊は何かに特化した具体的な話ではなく、投資そのものに対する考えや概念など投資に対する心構えを会得するためのものになります。実際に今後投資を始めていくにあたり、何度も読み返し、思い返すことで心折れそうになった時も続けていくことができると思います。
金持ち父さん貧乏父さん
まず最初にご紹介するのが【金持ち父さん貧乏父さん】という本です。著者はロバート・キヨサキというハワイの日系アメリカ人で、ビジネスや投資で莫大な資産を築いた自身の経験を基にした本です。
実の父である貧乏父さんと、友人の父である金持ち父さんの正反対に近い二人の考え、行動がどう異なり、どういった結果につながっているかといったことが書かれています。
私たちがこれまで受けていた教育は、お金のために働くよい従業員になるための教育でしかなく、より長く働くことで稼ぐには稼げるが、その分税金も多く取られ、支出も増え、また働く時間が増え、と負のループが続く【ラットレース】へ導くものだと述べています。このラットレースから逃れるには、お金を働かせるためにお金の教育をうけ、経済的自由を手にするための学びが必要だというのです。たしかに、日々の仕事のストレスを発散するために休日に美味しいものや旅行に行きお金を消費し、それをするために昇進を目指し我慢を重ねさらにストレスがたまり消費が増えるというまさにラットレースにいることに気づきを与えてくれます。
また、世間一般的に資産と考えられている、例えば【家】などは実は資産ではなく、負債であるということも述べられています。資産は自分のポケットにお金を入れてくれる、負債は自分のポケットからお金を取っていくという定義があり、ローンで購入したような家は毎月ポケットからお金を取っていく負債であるということが述べられています。
今後資産を築いていく上でとても重要な学びが得られます。
敷居が高い話ですが、自分の会社を作って節税をすることも勧められています。従業員だと稼げば稼ぐほど税金が多くなりまが、自分の会社を作ることで稼いでも稼いでも税金を多く支払わなくて済むようになることを述べています。簡単な税金の知識としても学びを得られます。
今までの価値観を大きく変えてくれる1冊になるであろう本だと思います。
サイコロジー・オブ・マネー
続いて【サイコロジー・オブ・マネー】という本です。この本ではあるIT系企業のエグゼクティブと清掃員の話から始まります。エグゼクティブは稼いだお金を金貨に替え、その金貨を海で水切りに使うような生活をし、清掃員は25年間ガソリンスタンドと自動車整備工場で働き、その後17年間パートタイムの清掃員として働き92歳で亡くなった。エグゼクティブは数年後に金融危機で破産し、清掃員は死後800万ドル(=約10億)を遺産として残した。この二人の差はなんだったのか。
金融の世界だけが、この二人の様に知識と経験の差を凌駕する結果を生み出すことができてると述べています。
また、裕福になることと裕福で居続けることには異なる考え、行動が必要であることにも触れている。裕福になることができる能力と裕福で居続けることができる能力は違うため、それを知らないと裕福になることはできても持続させることができず、元に戻るならまだしも、マイナスにさえなってしまいます。
投資といえば複利の力が偉大だというのはどの本を読んでも書いてあることですが、それについても学ぶことができます。
読んでいて特に学びになったことが別のゲームの参加者から学んではいけないという内容です。投資を始めるといろいろな情報が入ってきます。多くの場合、長期的なリターンを目指して投資をすることになると思いますが、ツイッターなどで儲かる!などの情報を見るとそれに飛びつき、結果損をしてしまうことがよくありました。これはまさに別のゲームを行っている人の情報を参考(横着)にした結果だっと今では思います。
さらに、投資を続けているときは常に下落のリスクがあるということを認識しておく必要があるということです。この下落を富を得るリスクと知っておくことで下落時にも心の余裕をもって続けていける。これは悲観主義の誘惑という内容ともリンクしていると思っていて、急落や暴落時というのは悪いニュースと思われるものが相乗的に表れ、もっともっとひどくなるような気にさせられてしまう。結果底の底で売ってしまい、持ち続けていれば結局儲かったということが往々にしてあります。
急落や下落は富を得るために必要なリスク・経験であると心がけて投資を続けることで不必要に売らされることや辞めてしまうことがなくなるように思います。
DIE WITH ZERO ゼロで死ね
最後に、【DIE WITH ZERO】という本です。この本の冒頭でアリとキリギリスの寓話に触れ、アリはいつ遊ぶことができるのかという疑問を投げかけている。生き残ったのはアリだが、ひたすら働き続けたアリは幸せだったのか、、、まさに最初の本であったラットレースから抜け出し、経済的に豊かになるだけでなく、人生を豊かにするための方法を考えることがテーマとなっている。
この本では多くの人が喜びを先送りにしすぎた結果、働き続け使い切れないお金を残して死んで行ってしまっていると考察しています。いつお金をため、いつ使うのか、これを知らない人が多いために、使い切れないお金を稼ぐために働き続けることになって居ると。
将来を不安視して稼ぎ続けてもほとんどの場合が使いきれずに死んでいると言う事実と、使うべき内容に使うべき時に使うことで人生を最大限豊かにしようという考えはとてもしっくりくるものでした。
また、この本を読んで特に参考になったのが、死の日を予測するというものでした。実際に予測するのはネットにあるページですが、そういうものがあるということも知らなかったので、大変参考になりました。死の日は、どういう計算なのか精度がどうなのかはわかりませんが、日常生活のスタイルなどから導き出されます。私は85歳と出たのでこの本とこの結果から、85歳にマージンをみて90歳で死ぬ計画で稼ぐフェーズと使うフェーズに分けることにしました。
今の支出と今後の増減を加味し、50歳ごろに5,000万あればその後は働かなくても行けるだろうと踏んでいます。
この本を読むまでは特にゴールもなく、ただお金を増やしたいという気持ちでしたが、この本を読んで明確にゴール(死)と稼ぐフェーズと使うフェーズに分けて考えられるようになりました。
どういう目的をもって、どんな段階を踏んで生きていくかとても参考になります。
まとめ
投資の初心者にはこの3冊を読んで、心の準備、投資をしていく中での心理的負担、人生のフェーズを理解して素晴らしい投資生活、人生を築いていただきたいと思います。